光と欠片

本を読んでいた。
だが散らかりがとても気になって、散りばめた欠片たちを透明の瓶に詰めて蓋をした。

それは思い出になるのか、また散りばめるのかは分からない。

欠片たちがまた美しく磨かれる日まで、その瓶は光に照らされ続けるだろう。

ここから見える光はその瓶を置くことによって、サンキャッチャーを通した光になったかのように強くきらめいている。

それを見ながらまた手元の本に目を落とすと、さっきまで感じていた世界が躍動するように見え、引き込まれていった。

視界に入ってくる欠片たちからの光が、この本の物語を演出しているようだった。

光と欠片が、とても綺麗だ。

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